長谷川沙紀@ソプラノリサイタル
あるソプラノさんのリサイタルで柿生の教会へ行きました。
彼女と初めて出会った時、まだ小学校3年生の女の子でした。音楽室でいつもワイワイ遊んでいたものです。それがいつしか、歌手を志すようになり…とうとう自分自身のリサイタル。…の部分には、きっとたくさんの努力や苦労や挫折があって、ここまでたどり着いたことでしょう。残念ながら、僕はその断片しか知らないんですけどね。
梅雨の合間の、暑い熱い日。小さな教会は早速にぎわっていました。
1曲目。野ばら。言わずと知れたシューベルトの歌曲ですが、2番を日本語で歌うあたり客層を意識してかナイスな演出。潤いのある若い声ですが、どの音域も耳障りのいい響きで、新人らしからぬ落ち着いた雰囲気。
2,3曲目、バッハとフランクはオルガン伴奏で。教会だからオルガンがあって当然ですが、コンクリートの壁と高い天井、その天井には大きな反響版があって、程よい残響があるので、歌にはぴったりのホールです。そして、ヘンデルのアリア。わかりやすい解説と演技も入って、だんだんノってきました。前半の最後はプッチーニ『私のお父さん』。若干キャラとは違うギャップを感じながらも、かわいらしいラウレッタさんでした。
後半は山田耕筰と中田喜直の歌曲。
あわて床屋ではかわいい振りつきで、からたちの花もしっとりと聴かせてくれました。“植えれば有刺鉄線代わりに”なんてコメントに爆笑。浜辺の歌を会場と一緒に歌うと、ずいぶんリラックスした雰囲気になって、たんぽぽ、さくら横丁、歌をくださいと、丁寧に日本語を歌い上げると、会場は満面の笑みで満足した様子。
アンコールには、旬な選曲。千の風になって。メディアで取り上げられすぎてあまり好きな曲ではありませんでしたが、ライブでじっくり聴くと、坦々とした旋律と詞は深く心にしみます。
彼女の歌には、余計な装飾にとらわれない説得力があります。音楽がすべてを語ることを知っているかのようなベテランの風格と、若さゆえの勢い?を兼ね備えた、素晴らしいソプラノです。今後は、座間市民オペラ、相模原市民オペラと出演を重ねるそうで、活躍ぶりを見逃さないよう応援していきたいですね。長谷川沙紀(はせがわさき)、憶えてください!
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